さよならを照らす光

郷愁の道に揺れる白波

言葉は染みを作って

身体に地図を広げる

 

色は孤独で儚い

知ってたはずの寂しさを

あなたは私に握らせた

これは惜別

これは恋慕

いつか、いつかね、覚えてる?

あなたの車に乗って

海岸線を指でなぞるみたいに

旅したこと

 

水平線へ向かう日を追いかけて

早く走ってとせがむ私に

あなたは言った

夕陽は暮れるためじゃなくて

誰かのその日の最後を

照らすために生まれてきたんだ

 

頭の中にあなたの声を

蘇らせようとしても

もう、あなたは囁いてはくれない

あなたに出会った私も

もう、ここにはない

それでも私は覚えてる

あなたの頬に落ちる一日を