今生の

病に床臥し、いくばくか流れた。

身体に三粒の腫れ物がたたっている。

ひとつは欲する。ひとつは願う。ひとつは哀し。

弾けることが全てと、膨れて、いつかを待っている。

今は小さくても、やがてビッグになってやると腫瘍は夢を描いている。

心の浜辺に腰を下ろす。すくい取って手を広げるとさらさらと落ちていく、砂砂砂。俺の感傷。俺の情緒。俺の中の粒立ったおもい。

海は広がり続ける。波はかぶれる。夢は張り裂けそうにヒリヒリとしている。

呼ぶものはいない。